結論から言うと、ポータブル電源がなくても、スマホを充電する方法は9つあります。モバイルバッテリー、乾電池式充電器、車のシガーソケット、ソーラー充電器、ノートパソコン——身の回りのもので意外と対応できます。
ただし、それぞれの方法には充電速度・コスト・継続性に大きな差があります。「手回し充電器でスマホは充電できる」と思っている方は要注意。中部電力ミライズが運営する「カテエネ」の実検証では、30分回し続けてもたった1%しか充電できなかったという結果が出ています。
この記事では、ポータブル電源以外の充電方法を実用データ付きで比較し、停電時のバッテリー節約術や充電スポットの探し方まで、停電を乗り切るための情報をすべてまとめました。
この記事を読んだらわかること
- ポータブル電源なしで停電時にスマホを充電する具体的な方法9選
- 各充電方法の充電速度・コスト・メリット・デメリット比較
- 手回し充電器の充電効率に関する実測データ(30分で1%の真実)
- 乾電池式充電器で実際にスマホ何%充電できるか(アルカリとリチウム乾電池の違い)
- 停電時にスマホのバッテリーを長持ちさせる設定方法(iPhone/Android別)
- 停電時に無料でスマホを充電できる場所とその探し方
- 今日から始められる停電対策グッズの準備リスト(具体製品名つき)
目次
【結論】ポータブル電源以外のスマホ充電方法・早見表
まず結論です。停電時にポータブル電源なしでスマホを充電する方法は9つあります。それぞれの特徴をまとめました。
| 充電方法 | コスト目安 | 充電速度 | 継続性 | 事前準備 |
|---|---|---|---|---|
| モバイルバッテリー | 1,000〜5,000円 | ◎ 速い | △ 使い切りで終了 | 常時フル充電を維持 |
| 乾電池式充電器 | 1,000〜3,000円+電池代 | △ 遅い | ○ 電池交換で継続 | 充電器+予備電池を備蓄 |
| 車のシガーソケット/USB | 500〜1,500円 | ○ 普通 | ○ ガソリン次第 | USBアダプタ |
| ノートパソコン | 0円(手持ちで可) | △〜○ | △ PC残量次第 | USBケーブルのみ |
| ソーラー充電器 | 3,000〜30,000円 | △ 遅い | ◎ 晴天なら無限 | ソーラーパネル購入 |
| 手回し充電器 | 2,000〜9,000円 | × 非常に遅い | ◎ 体力次第 | 手回し充電器購入 |
| EV/PHEV車 | 0円(車あれば) | ◎ 速い | ◎ 大容量 | 対応車種の所有 |
| マグネシウム電池 | 10,000〜20,000円前後 | ○ 普通 | △ 使い切り | マグネシウム電池購入 |
| 充電スポットの利用 | 無料〜数百円 | ◎ 速い | — 状況次第 | 場所の事前確認 |
モバイルバッテリー|手軽な停電対策のひとつ

ポータブル電源を持っていない人にとって、モバイルバッテリーは最も手軽で確実な停電対策です。
防災用としては20,000mAhの大容量モデルがおすすめ。ただし、モバイルバッテリーの容量がすべてスマホ充電に使えるわけではありません。電圧変換などのロスにより、実際に使えるのは公称容量のおおむね6〜7割です。充電回数の目安は以下の計算式で求められます。
充電回数の目安 = モバイルバッテリー容量(mAh)× 0.7 ÷ スマホのバッテリー容量(mAh)
たとえば20,000mAhのモバイルバッテリーで、バッテリー容量3,000mAhのスマホなら約4.6回充電できます。家族4人で1日1回ずつ充電しても1日以上持つ計算です。
具体的な定番製品としては、Anker(アンカー)の「Anker Power Bank(10000mAh/PD対応)」(実勢価格2,000〜3,000円台)、「Anker 737 Power Bank(PowerCore 24K)」(24,000mAh・実勢価格12,000〜15,000円)などが人気です。Ankerは独自のPowerIQ・MultiProtect技術と18か月保証で信頼性が高く、防災用として複数台所有しているユーザーも多いブランドです。
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被災経験者の声:後悔した備えの1位はモバイルバッテリー
パナソニックが2021年に2,000人を対象に実施した「もしもの備え白書2021」では、停電経験者が「準備・所持しておけばよかったと後悔したもの」の1位がモバイルバッテリー(19.7%)でした。2位は発電グッズ(17.0%)。スマホで情報収集を続けた結果、充電切れで外部との連絡が途絶えるケースが多く報告されています(※出典:パナソニック「もしもの備え白書2021」プレスリリース)。
同調査では、停電時に「備えてよかったもの」は1位「懐中電灯・ランタン」(58.0%)、2位「乾電池・充電池」(41.4%)と続いており、あかりと電池まわりの備えが上位を占めていることがわかります。
日常使いしてフル充電を維持するのが最強の備え
防災リュックにモバイルバッテリーを入れっぱなしにするのはおすすめしません。リチウムイオン電池は使わなくても自然放電するため、いざという時に充電切れになるリスクがあります。
最も確実な運用方法は、普段からスマホの充電にモバイルバッテリーを使い、毎晩フル充電しておくこと。日常的に使い慣れておけば、いつも満充電の状態でスタンバイできます。
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乾電池式充電器|長期停電に強い

乾電池式充電器は、乾電池さえあれば何度でもスマホを充電できるのが最大の強みです。モバイルバッテリーが「充電量が決まった水筒」なら、乾電池式充電器は「電池を入れ替えれば繰り返し使える蛇口」です。
アルカリ乾電池とリチウム乾電池の違い
乾電池式充電器に使う電池は、種類によってパフォーマンスが大きく変わります。代表的な選択肢を比較しました。
| 電池の種類 | 使用推奨期限 | 停電対策での評価 |
|---|---|---|
| マンガン乾電池 | 約2〜3年 | 連続電流に弱く、モバイルバッテリー用途は不向き |
| アルカリ乾電池 | 5〜10年 | 入手性◎・コスト◎。電池4本で約半分のスマホ充電が目安 |
| リチウム乾電池 | 最長15年(パナソニック1.5V品) | パワー・寿命・低温性能のいずれも優秀。防災備蓄の本命 |
パナソニックの実測値では、乾電池エボルタNEO単3形4本を使う乾電池式モバイルバッテリー「BQ-CC87L」で、内蔵電池約2,700mAhのスマートフォンを約0.5回充電可能とされています(※出典:パナソニック「もしもの備え白書2021」プレスリリース)。家族分を考えると、1台あたり単3形8本前後を備蓄しておくのが現実的なラインです。一方、リチウム乾電池は単価が高い分、長期保存性とパワーで有利。「使うかどうかわからないからこそ長持ちさせたい」防災備蓄では、リチウム乾電池が第一候補になります。
乾電池式充電器を選ぶポイント
乾電池式充電器を購入する際にチェックすべき点は以下の4つです。
- ① 対応する電池の種類とサイズ:単3形対応が最も入手しやすい
- ② 出力ポートの種類:USB Type-A、USB Type-Cの有無を確認
- ③ 電池の本数:4本タイプが携帯性と充電量のバランスが良い
- ④ LEDライト付きかどうか:停電時の懐中電灯代わりにもなる
定番製品としては、パナソニック「BQ-CC87L」(単3形電池4本使用、スマホ充電・LEDライトアタッチメント・充電池への急速充電に対応、実勢価格3,000円前後)が信頼性とコスパで人気です。長期保存できる電池(リチウム乾電池なら使用推奨期限15年)と組み合わせれば、防災リュックに入れっぱなしでも安心です。
車・ノートパソコン|家にあるもので充電する

車のシガーソケット/USBポートからの充電
車を持っている方は、車のシガーソケットやUSBポートからスマホを充電できます。普段から車内でスマホを充電している方なら、停電時もいつも通りの感覚で使えます。
シガーソケットにUSB変換アダプタ(500〜1,500円程度)を差し込むだけで充電可能。最近の車にはUSBポートが標準装備されているモデルも多いので、アダプタすら不要な場合もあります。定番製品はAnker「Anker PowerDrive PD 2」(USB-CとUSB-Aの2ポート、USB-Cは最大20WのPD対応、実勢価格2,000〜3,000円)など、車載用に最適化された製品が便利です。
注意点:充電中はエンジンをかける必要があるため、ガソリンを消費します。また、駐車場でのアイドリングが条例で制限されている地域もあります(東京都・神奈川県・愛知県など)。換気の悪い車庫内でのエンジン稼働は一酸化炭素中毒のリスクがあるため厳禁です。雪が積もる季節にマフラーが雪でふさがれた状態でアイドリングするのも、排気ガス逆流による中毒事故の原因となります。
ノートパソコンからの充電
停電経験者の体験談として「意外と気づきにくいが、ノートPCでスマホを充電できて助かった」という声が複数報告されています。
ノートPCのUSBポートにケーブルを接続するだけで充電可能。一部のノートPCには電源オフ状態でもUSB充電ができるモデルがあり、USBポートに雷マーク(稲妻マーク)が記載されていれば対応しています(Powered USB=電源オフ充電対応の目印)。
PC側の端子がUSB Type-Cで、スマホ側もUSB Type-Cであれば比較的速い充電速度が期待できます。ただし、ノートPC自体のバッテリー残量が前提になるため、普段からノートPCもある程度充電しておく意識が大切です。
ソーラー充電器・手回し充電器|長期停電の「保険」として

ソーラー充電器|晴天なら繰り返し使える
ソーラー充電器は、太陽光さえあれば繰り返し充電できるため、停電が数日以上続く場合に頼りになる充電手段です。
スマホへ直接充電するなら、軽量・折りたたみ式の小型ソーラーパネル(出力10〜28W程度、実勢価格3,000〜10,000円)が手軽な選択肢で、BigBlueなどの小型モデルが代表的です。一方、モバイルバッテリーやポータブル電源もまとめて充電したい場合は、Anker「Anker 625 Solar Panel」(最大100W出力・IP67防水・USB-C 15W/USB-A 12Wポート付き・実勢価格30,000円前後)のような高出力パネルが向いています。
ただし、ソーラー充電器単体でスマホをフル充電するには数時間以上かかります。効率的に使うなら、昼間にソーラーパネルでモバイルバッテリーに蓄電し、夜間にそのモバイルバッテリーからスマホを充電するという二段構えの運用がおすすめです。
デメリット:曇りや雨天では発電効率が大幅に低下。夜間は使用不可。充電中はパネルを日光に当て続ける必要があり、その場を離れにくい(雨天時の故障リスク、盗難リスク)。
手回し充電器|スマホ充電にはほぼ使えない(実測データ)
手回し充電器はスマホ充電の主力としては期待しないほうが安全です。中部電力ミライズが運営するカテエネの検証によると、以下の結果が報告されています。
- メーカー推奨の毎分130〜150回のペースで2分間手回し(3回繰り返し)→ スマホの充電残量は0%のまま変化なし
- 30分間休みなく回し続けた(合計4,000〜5,000回転)→ 充電はわずか1%
一方、同じ手回し充電器でもLEDライトなら2分間の手回しで約2時間30分点灯、ラジオなら約22分間使用可能です(※出典:カテエネ研究所「停電時、手回し充電器でスマホはどれくらい使える?」中部電力ミライズ)。つまり手回し充電器は、スマホ充電ではなくライトやラジオの電源として使うのが現実的です。
定番製品はソニー「ICF-B09」(手回し・単3形乾電池・USB充電に対応、ワイドFM対応・LEDスポットライト&ソフトライト付きのポータブルラジオ、IPX4相当の防滴、実勢価格7,000〜9,000円)やパナソニック「RF-TJ20」(手回し充電ラジオ、ワイドFM対応・LEDライト・サイレン機能付き、単4形乾電池3本でも使用可、実勢価格6,000〜8,000円)など。「スマホ充電器」ではなく「防災ラジオ」として購入するのが正解です。なお、ソーラー充電も使いたい場合は、ソニーの上位機「ICF-B99」(太陽光充電に対応)が選択肢になります。
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電気自動車からの給電・マグネシウム電池|知っておきたい選択肢

電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)からの給電
電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)をお持ちの方は、車両の大容量バッテリーを非常用電源として活用できます。対応車種であれば、車内の100V電源コンセント(アクセサリーコンセント)からスマホを直接充電可能。スマホの消費電力ベースで考えれば、数千回相当の充電量を確保できる規模です。
さらにV2H(Vehicle to Home)機器があれば、車のバッテリーから自宅全体に電力を供給することもできます。日産リーフ(62kWhモデル)なら、日産公式の試算で一般家庭の約4日分の電力に相当するとされています(一般家庭の1日あたり使用電力量を約12kWh/世帯あたり年間消費量全国平均4,322kWh÷365=11.8kWhで試算・V2H等の変換ロスは含まず。※出典:日産自動車「リーフ V2H」)。
注意点:V2H機器の導入には専用工事と初期費用が必要で、機器本体+工事費の総額は120〜170万円程度が現在の相場(2026年6月時点・補助金適用前)です。ニチコン「V2HスタンダードVCG-663CN7」(定価548,000円・2024年8月生産終了)の後継として、現行はセパレート型の「ニチコンVSG3-666CN7」(希望小売価格1,280,000円・機器のみ/工事費別)などが代表機種です。また、すべてのEV/PHEVがV2Hに対応しているわけではないので、購入前に対応車種の確認が必須です。
マグネシウム電池(水で発電する非常用電源)
水と塩で発電する電池も、停電への備えとして注目されています。マグネシウムと空気中の酸素の化学反応で発電する一次電池で、未使用なら長期保存(5〜10年)が可能なのが特徴です。
代表的な製品は、古河電池の「マグボックス(MgBOX)」(凸版印刷と共同開発した世界初の紙製容器タイプ。水や海水を注ぐだけで発電し、電池容量300Wh・USB2ポートでスマホを2台同時に、のべ約30回充電可能。使用推奨期限10年・推奨保管5年)や、藤倉ゴム工業の「WattSatt(ワットサット)」(水2L+付属の塩で発電し、スマホを最大5台同時・のべ約30台充電できるBCP対策向けモデル)などです。いずれも水を入れて発電を開始すると、使い切りタイプになります。
デメリットは、発電に水(雨水・海水・風呂の水なども可)が必要な点と、一度注水すると繰り返し使えない点。あくまでモバイルバッテリーや乾電池式充電器を補うサブの充電手段として備えておく位置づけです。
充電できないときのバッテリー節約術【iPhone/Android別】

充電手段がすぐに確保できない場合は、今あるバッテリーをできるだけ長持ちさせることが最優先です。以下の設定を停電直後にすべて実行してください。
iPhone:低電力モードを中心にした節約手順
- ① 低電力モードをON:設定 → バッテリー → 低電力モード。メール自動受信やバックグラウンド更新が制限され、消費電力を大幅に抑えられます
- ② 画面の明るさを最低限に下げる:見える範囲でできるだけ暗く設定
- ③ Wi-FiをOFF:停電時はルーターも使えないため、Wi-FiをONにしていると無駄に電波を探し続けて電力を消耗します
- ④ BluetoothをOFF:使っていなければOFFに
- ⑤ 位置情報サービスをOFF:使用していないアプリの位置情報は消費電力が大きいためOFFに
- ⑥ アプリの自動アップデート・バックグラウンド更新をOFF
- ⑦ 画面の自動ロックを30秒に設定
Android:機種ごとの省電力モードを活用する
Androidの省電力モードは機種メーカーによって名称が異なります。主要メーカーの呼称をまとめました。
| メーカー | 省電力モードの名称 | 設定の場所(例) |
|---|---|---|
| Samsung(Galaxy) | 省電力モード/最大省電力モード | 設定 → バッテリー → 省電力モード |
| SONY(Xperia) | STAMINAモード | 設定 → バッテリー → STAMINAモード |
| SHARP(AQUOS) | 長エネスイッチ | 設定 → 省エネ&バッテリー → 長エネスイッチ |
| Google(Pixel) | バッテリーセーバー/スーパーバッテリーセーバー | 設定 → バッテリー → バッテリーセーバー |
| HUAWEI | 省電力モード | 設定 → バッテリー → 省電力モード |
STAMINAモードをONにすると、消費電力の少ないダークテーマ(画面が黒くなる)が有効になり、バックグラウンド通信や位置情報が制限され、画面の明るさも暗めに抑えられます。Pixelの「スーパーバッテリーセーバー」は通常のバッテリーセーバーより制限が強く、ほとんどのアプリや機能をオフにして処理速度も遅くなりますが、バッテリーをさらに長持ちさせられます。
省電力モードをONにしたら、iPhoneと同様の手順で画面の明るさ、Wi-Fi、Bluetooth、位置情報、自動アップデート、画面消灯時間を調整してください。
停電時に特に効果的な追加テクニック
機内モードの活用:停電が長時間に及び、携帯基地局もダウンしている場合は機内モードが有効です。ただし機内モード中は電話・通信・緊急地震速報が一切受信できなくなるため、定期的にOFFに戻して確認する運用がおすすめです。
使い方の工夫としては、スマホの使用を最小限にすること、必要な情報はスクリーンショットで保存して都度検索しなくて済むようにすること、SNSのタイムライン閲覧は控えることなどが効果的です。
停電時にスマホを充電できる場所・充電スポット
自分の充電手段が尽きた場合、外部の充電スポットを利用する方法もあります。ただし、大規模災害時は充電スポット自体が停電で使えない可能性がある点は頭に入れておいてください。
行政・避難所の充電サービス
災害発生時、自治体の庁舎や避難所にスマホ充電コーナーが設置されることがあります。一部自治体では災害時の充電スポットの一覧を事前に公開しているケースもあるため、お住まいの自治体の防災情報を確認しておくと安心です。
ただし、設備が準備されるまでに時間がかかることと、利用者が殺到して長蛇の列ができることが予想されます。
携帯キャリアショップ
NTTドコモ・au・ソフトバンクのショップには充電設備があり、災害時は契約キャリアに関係なく充電対応してくれる店舗が多くなっています。
コンビニ・カラオケ・ネットカフェ
コンビニでは乾電池やモバイルバッテリーを購入できるほか、一部店舗には充電設備があります。カラオケボックス「ビッグエコー」は全店舗・全ルームに無料Wi-Fiとスマホ充電器を完備しており(第一興商公式情報。一部店舗で取り扱いが異なる場合あり)、他の充電スポットより混雑しにくい穴場です。受付で無料貸出を依頼すれば、対応ケーブル付きの充電器を借りられます。
災害時の無料Wi-Fi「00000JAPAN」
大規模災害時には「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」という公衆無線LANが無料開放されます。NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクの3キャリアが垣根を超えて提供するサービスで、パスワード不要・誰でも接続可能です。携帯電話が広範囲で使えなくなると判断された場合に、発災から72時間以内(生存者救出の時間的目安)をめどに開放されるのが基本で、2024年の能登半島地震では被災4県(石川・富山・新潟・福井)の全域で、発生直後から数日以上にわたり開放されました。
ただし、誰でも接続できる代わりにWi-Fi通信は暗号化されていません。なりすましWi-Fi設置のリスクもあるため、パスワード入力やクレジットカード情報の送信は避け、情報収集・連絡用に限定するのが安全です。緊急利用の必要性がなくなったら、自動接続を解除しておくのがおすすめです。
スマホの充電を温存するためにも、インターネットでの情報収集は最小限にし、防災ラジオとの併用で消費電力を抑えるのがおすすめです。
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今日から始める停電対策|スマホ充電グッズの準備リスト

最後に、ポータブル電源なしでスマホの充電を確保するために揃えておきたいグッズをまとめます。
最低限揃えるべきもの(予算5,000円前後)
- モバイルバッテリー 20,000mAh(Anker「Anker Power Bank」など、2,000〜3,500円)
- 乾電池式充電器+単3形乾電池(基本モデルは1,500〜2,000円。多機能なパナソニック「BQ-CC87L」は3,000円前後)
- 3in1 USBケーブル(Lightning/Micro USB/USB-C対応、Ankerなど、500〜1,000円)
余裕があれば追加したいもの
- 車用シガーソケットUSBアダプタ(Anker「PowerDrive PD 2」など)
- ソーラー充電器(折りたたみ型、BigBlueの小型タイプやAnker「625 Solar Panel」など)
- 防災ラジオ(ソニー「ICF-B09」、パナソニック「RF-TJ20」など)
- マグネシウム電池型充電器(古河電池「マグボックス」、藤倉ゴム工業「WattSatt」など、長期保存用)
運用のポイント
- モバイルバッテリーは日常使いしてフル充電を維持する
- 乾電池は長期保存対応品を防災リュックに常備する
- 家族全員のスマホに対応できるケーブルを準備する
- 「最低3日分」の電力を確保することを目安にする
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停電時のスマホ充電でよくある質問(FAQ)
Q. 手回し充電器でスマホは充電できる?
実用的な充電はほぼ困難です。中部電力ミライズ(カテエネ)の検証では、30分間回し続けてもスマホの充電はわずか1%。手回し充電器はLEDライトやラジオの電源として使い、スマホ充電はモバイルバッテリーや乾電池式充電器に任せるのが現実的です。
Q. 乾電池何本でスマホ1回フル充電できる?
製品によりますが、パナソニック公式の実測値では、乾電池エボルタNEO単3形4本で内蔵電池約2,700mAhのスマートフォンを約0.5回充電可能。フル充電1回には単3形8本前後が目安です。リチウム乾電池はアルカリよりパワー・容量に優れるため、同本数でより多くの充電が見込めます。家族分を考えるとかなりの本数が必要になるため、備蓄量は事前に計算しておきましょう。
Q. モバイルバッテリーは何mAhあれば安心?
防災用なら20,000mAh以上を推奨。電圧変換ロスを考慮すると、最近のスマホ(バッテリー容量3,000〜5,000mAh)を約3〜4回充電できる計算です。家族がいる場合は複数台の用意、または乾電池式充電器との併用が安心です。
Q. 停電は平均何日続く?
規模によります。2018年9月6日の北海道胆振東部地震では北海道全域で最大約295万戸が停電(日本初のブラックアウト)し、北海道電力の対応で発生から約2日(約45時間)で99%が復旧、地震に伴う停電がすべて解消したのは10月4日と公表されています。送配電設備の被害が大きい地域では復旧まで時間がかかるケースもあるため、最低3日分の充電手段を確保しておくのが目安です。
Q. ポータブル電源はやっぱり必要?
スマホの充電だけなら、この記事で紹介した方法で対応可能です。ただし、冷蔵庫・電気毛布・電子レンジなど家電も使いたい場合はポータブル電源が必要になります。容量や選び方は柱記事のポータブル電源比較ガイドにまとめています。
Q. ノートPCのUSBポートに「雷マーク」って何?
ノートPCのUSBポートに稲妻(雷)のマークが印字されている場合、そのポートは「Powered USB(電源オフ充電対応)」を示します。ノートPCの電源を切った状態でも、このマーク付きのポートからスマホを充電できる仕様です。停電時にノートPCのバッテリーを温存しながらスマホだけ充電したいときに便利な機能ですが、機種により仕様が異なるため、お使いのノートPCの取扱説明書で確認してください。
停電時のスマホ充電方法まとめ|ポータブル電源以外でも備えはできる
この記事のまとめ
- 最優先はモバイルバッテリー+乾電池式充電器の2点セット。この2つで停電数日間のスマホ電源を確保
- 乾電池はリチウム乾電池がおすすめ。アルカリ電池と比べて長期保存性とパワーで大きく優れる(使用推奨期限最長15年)
- 手回し充電器はスマホ充電には不向き。30分回して1%しか充電できない(ラジオ・ライト用と割り切る)
- 車のシガーソケットやノートPCも充電源になる。停電時は手持ちの機器を総動員する
- 充電手段がないときはバッテリー節約が最重要。低電力モード+Wi-FiOFF+画面暗くで消費電力を大幅カット
- Androidの省電力モードは機種により名称が違う(Galaxy=省電力モード、Xperia=STAMINAモード、AQUOS=長エネスイッチ、Pixel=バッテリーセーバー)
- ビッグエコー全店舗にスマホ充電器無料貸出あり。キャリアショップ・コンビニ・避難所も選択肢
- セール待ちは不要、今すぐ備える。モバイルバッテリーと乾電池式充電器は合計5,000円前後で揃えられる
ポータブル電源がなくても、正しく備えておけば停電時のスマホ電源は確保できます。まずは今日、モバイルバッテリーの残量チェックと乾電池式充電器の購入を検討してみてください。
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